2004年11月06日
[読書] 猫のゆりかご
「猫のゆりかご」を読んだ。短い章の積み重ねで出来ている作品なので、ちょっとした空き時間を使って一週間で読了した。
あらすじ
カート・ヴォネガットの作品は、「あらすじ」を追ったりするものではない。皮肉の利いた文章を楽しむのが正しい。が、一応書いて見る。
- 完成しなかった本「世界が週末をむかえた日」の取材を行いながら、「私のカラース」のメンバーが誰だか分かってくる。
- サン・ロレンゾ島に行く。
- 「カラース」の「ワンピーター」のせいで、世界が滅びる。
そう、このあらすじは何も語ってない。
短い章の積み重ね
本書は291ページ、127章あり、平均では2.3ページ/章になる。一番短い章にいたっては1ページない。文章も平易で読みやすい。
「1960年代なかばに、アメリカの大学生の間で熱狂的に読まれていた作家」らしいが、「文章離れが進み学力が低下したからこんな本が流行るのだ」と言い出す文化人が、アメリカにも居たとか居ないとか。
ボコノン教
ちょっとマーフィーの法則を思い起こさせる皮肉な「ボコノン教」が、本書の中心である。ボコノン教の詩を一つ引用する。
虎は獲物を追わなくちゃならん
鳥は空を飛ばなくちゃならん
人はすわって考えなくちゃならん「なぜだ、なぜだ、なぜだ?」と
虎は食べたら眠らなくちゃならん
鳥は飛んだらおりなくちゃならん
人はわかったと思わなくちゃならん
もう一つ、ボコノン教を体現する人物である、「モナ」の言葉を引用する。
「そう思うよ」わたしはふさぎこんで言った。
「あのね、知らなければ教えてあげるけど、今のは赤ちゃんを作る方法なのよ」
最後に、ボコノン教の儀式である「ボコマル」を初めて行った時の、「わたし」の気持ちを引用して、本書のレビューを終わる。
今やわたし動き一つで、それは完了するのだった。わたしの最初の−最初の−最初の、おお、神よ.....
<ボコマル>が。
投稿者 かつ : 2004年11月06日 19:49
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